スポーツ・相乗効果
Sport Industry
昨年、突如サイクリングを開始しました。
ちょろっと「かじる」のではなく、大海を目指すようなイメージです。
「サイクリングは一生しない!」と(自分の中だけで)心に誓っていましたが、あっさりと前言撤回。
なぜサイクリングをしたくなかったかというと・・・、ただ単にサイクリングウェアを着たくなかっただけですけどね😅
🔸スポーツをがっちりするというのは、ビジネスとほぼ同様です。Agreed?
・目的の明確化→ マウンテンバイクではなくロードバイクで長距離走行
(中間のグラベル/クロスバイクという選択肢もあります。)
・資本:お金、体力、能力
・イニシャルコストの設定→ あまりお金をかけたくないので予算は50万円
・保全費(固定費)の算定→ 自転車の整備・手入れなしにサイクリングは成り立ちません。
・投資するものチェック→ 時間とエネルギー
・回収できるものチェック→ 様々な情報・知識、統計データ、賞賛・・・
・リスクチェック→ (筋肉質なので)無駄な筋肉がつくかもしれない、幹線道路を走るので交通事故で怪我・死亡の可能性あり。
・保険チェック→ 生命保険に加入していますが、その他付保する必要は特にないと判断。
自転車、サイクリングウェア、備品の購入にあたり、未知の分野にてどのように情報を収集したかというと・・・
ヒアリングに徹しました。
ググればなんでも見つかる時代ですが、ネット検索があまり好きではありません。
ここは、サイクリング歴何十年・・・の方々の出番かつ腕の見せ所です。
ものづくり:バイクメーカー
新たなメーカーとの出会いです。
70メーカー程存在するようですが、高級ブランドは圧倒的にイタリアメーカー!
ヨーロッパにおける人気ブランド:
- Bianchi(ビアンキ)ーイタリア
- PINARELLO(ピナレロ)ーイタリア
- CHIPPOLINI(チッポリーニ)ーイタリア
- CANYON(キャニオン)ードイツ
- CANNONDALE(キャノンデール)ーアメリカ
- SPECIALIZED(スペシャライズド)ーアメリカ
- TREK(トレック)ーアメリカ
ものづくり:部品メーカー
初心者でブランド(メーカー)にこだわりがない場合に重要なのはコンポーネントです。
(なぜか「部品」とは余り言わないことも知りました。)
特に気にするべきは変速機。快適な走行にこだわる場合、ここだけはグレードを落とさない方が良いとのこと。
そこで、私が狙いをつけたのは、妥当な価格で歴史的な高品質を誇るシマノ( SHIMANO )105。
‼️本社を大阪に持つ世界的に有名な会社です‼️(昨年初めて知りましたが・・・)
私が選んだスペックのロードバイクを通常の方法で購入していれば、イニシャルコストは予算内に収まりません。そこで車同様割引がつく展示品の検索を開始しました。
運命の逸品に出会え首尾よく購入できることになったものの・・・ペダルが別売りであることをその場で初めて知りました。
「え・・・?」
そして、ペダルを購入すると共に「ビンディングシューズ(写真参照)」も購入する必要があるとのこと。
ビディングペダルにカチッと!ハマった足(シューズ)・・・、確かに何があっても漕ぎ続けるしかない。
絶対後には引けません!
(赤信号の時は、またカチッと片足を外し着地させますが😊)
🔸問題点
様々なことはすぐに習得できましたが、パンクした場合にチューブ交換ができないのは目に見えていました。
心配してもしょうがないので「もしも」の心構えだけはしておくことにしました。
🔹結果
井の中の蛙が大海に出ましたが・・・
二本目の長距離チャレンジは朝から大雨。これもトレーニングなのかと出かけたところ、残り20km程度残すところで事故を起こしました。
寒くてしょうがなかったので猛スピードで走っていたところ、踏切で見事に滑って吹っ飛びました。
「車の事故も雨だったな」と思い出しながら、変速機を守ろうと左側に転びました。
「自転車が遠くに転がっていったけど、今は起きる気力がないな」と寝転がっていたところ、踏切手前で停まっていた車からしっかりした体型のチェコ人女性が駆け寄ってきました。
「死にたかったの!?こんな雨の日にサイクリングって何考えてんの!?」と大声で尋ねられてはっと我に帰りました。
寒さで動かなくなった口をほぐし、自転車を持ってきてくれるようにお願いしました。
呆れた顔で、「自転車より自分の心配したら?」と言いながらも自転車を持ってきてくれたかと思うと・・・
変な角度に曲がった部分を少し直し、片手で自転車を持ち上げボロッと外れたチェーンをもう片方の手でシャーっと巻き直してくれました。
好奇心旺盛の脳が目覚めました!
「え!なんでそんな技できるんですか!?」
「だって、サイクリング選手だから」と、ここはにっこり笑っていたと思います。
そこでなんだか元気が出てきました。
目的地まで車で送ると言ってもらえましたが、頭もぼーっとはするものの完全にヘルメットに守ってもらえたようでした。
そのため継続することに。
足はなんかズキズキ痛かったのですが、アドレナリンで後1時間は持つだろうと気づかないフリをすることにしました。
ハプニングはありましたが、結果的には昨年に約140kmを6本程走れました。
また、ロードバイクで山中を駆け巡ることができることも発見しました。
「ゴロゴロ転がっている石や松ぼっくり、泥や砂利に絡まれツルンと滑りそうになったら反対側に体重をかけ軽く跳ねる」という方法が効果的なことが分かりました。
ロードバイクのタイヤはマウンテンバイクの三分の一程で表面もツルツル、とにかくよく滑ります。
その特性を活かす方法を見つける必要がありました。
とはいえ、ロードバイクで軽く跳ねるには体重が軽くないと自転車に大きな負担をかけてしまいます。
🔸派生知識
ロードバイクに乗り始めたおかげで、バイク(自転車)ビジネスにも関心を持つようになりました。
販売店のオーナーと色々話をしたり、メンテ担当の方などに様々な大会の話を伺ったり・・・
そしてコロナ禍、ヨーロッパでは自転車不足が発生していました。
アジアからコンポーネントが調達できない。
初期にコロナの被害がひどかったイタリアメーカーが動けない。
その後、供給網が回復しても生産が追いつかない。
中古自転車市場も大繁盛でした。
さて、私が試してみたかったことは下記の三つ。
1何の知識も経験もない私が短期間でどれほどサイクリングを習得できるか。
2「全然好きだともしたいとも思わない」ことをした場合、何らかの成果(Fruit)は得られるか。
3いつものビジネス感覚で、新たな繋がりができるか。
結論:「大海に出たい」と望んでいたわけではありませんが、時には全く興味がないことに真剣に取り組むのも、決して無駄ではないのでしょう。
結果オーライですが、自分の幅が少し広がったと感じます。
今年の240kmライド・ストーリーはこちらからどうぞ!