言葉の壁を超えて〜けじめ〜
Namiko Sakamoto
プラハ航空ランディング・・・の模擬

むかーし昔、まだ大学生だった頃のお話です。

日本に帰国する際、プラハから中継地点までのフライトが悪天候のために遅れました。

乗継ぎの時間がギリギリなので、次のフライトのカウンターに連絡を取って欲しいとフライトアテンダントに依頼しました。

シェンゲン協定国内から国外への移動となるため空港のパスポートチェックにも時間が掛かります。

「乗り遅れる」との理由で他の旅行客を抜かして何とかがんばったものの、ゲートについた時にはちょうど飛行機が出発したところ。

「ビジネスクラスの乗客だったら、絶対待ってくれていた程度の遅延なのにね。」と苦笑いしカウンターで手続きを行いました。

ヨーロッパ系の航空会社名は伏せておきましょう。

驚いたことに、カウンターの若い女性からは、「天候不順が原因だから、弊社が補償しなければならない理由は見つかりません。航空券を買い直して。」と拙い英語できっぱりと断られました。

「いやいや、そんなことはない。」

ちょうどその便には、私以外にもチェコに出張に来ていた東海理化の4名(程)の日本人出張者の方々もいらっしゃいました。

全員英語はできない方。

コードシェア便のため、日系の航空会社に問い合わせてみるとのこと。

私はそこのカウンターを離れる気はなかったので、担当者に淡々と航空会社の義務について話をしていましたが、相手の方の態度は「話をする気ありません」といった具合。

その方の母国語で電話を始めました。

どう見ても(聞いても)私たちの状況について話をしている雰囲気は皆無。

その時、「(理不尽なケースにおいては)何語でもいいから怒っていることを伝えた方がいいよ」という旅行の達人(友人)の一言を思い出しました。

Think twice before… (実行する前に二度考えろ)

口にする前に二度考えましたが、出てきた答えは一緒。

日本語で怒鳴りました。

端的にですが、英語で怒鳴るよりも相手の方が驚くだろうなと思い。

「あ、ちょっとなんかまずい雰囲気」とその方は感じたようでした。

そこですかさず、「あなたでは話にならないのでマネージャーを出してください」と言おうとしたところ・・・

「ニホンジンデスカ、コンニチハ!」と主任の男性の方が現れました。

名札にマネージャーと記載がありました。

その後はとんとん拍子で話が進み、全員分の翌日の航空券発券、ホテルアレンジ、食事券などをいただきました。

怒鳴ったことが功を奏したとは思いませんが、親日派の方が出てこなければしんどい状況だっただろうなぁと思いました。

また、帰国後に最終クレームとして、遅延に伴う日本への電話代の支払いを請求しました。

この点においては問題なく承認されました。

千円程度でしたが、けじめとして。

理不尽な状況に陥ることは誰でも経験があるかと思います。

泣き寝入りで終わるケースもあるでしょうが、ある程度は自分の権利を主張することを諦めない方がいいなと思いました。

その後、大韓航空を利用した際、福岡から仁川へ向かう時に同様の遅延が発生しました。

元々乗り継ぎ時間はギリギリの45分。それが15分まで短縮されました。

しかし、前回と同様フライトアテンダントに乗り継ぎについて伝えたところ、「次のフライトは待たしてあるから大丈夫です。」と機内で回答いただけました。

そして、伺っていた通り、プラハ行きの飛行機は私たちを待ってくれていました。(エコノミーです。)

当時の出来事は、私にとっては悪夢同然。

とはいえ不満を募らせてもしょうがないので、それ以降、当該航空会社を利用しないことに決めました。

空の旅は好きなので、様々な航空会社を利用しています。

それ以降ひどい目に遭うことはありませんでしたが、一つの理由としては、ヨーロッパ系航空会社のフライト遅延発生時の補償がより厳格に定められたことも挙げられます。

これは、欧州連合のおかげです。

似たような統一ルールは携帯電話の通話料金においても見られます。

こちらについても、いずれご紹介することができれば🌱