チェコ法務省認定通訳士・翻訳家のお仕事
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「翻訳」も多種多様
精密さが求められるのは技術資料や契約書の翻訳。
私の専門は経営、人事・総務、法務、税務、そしてマーケティング資料を扱うトランスクリエイターとしても力を入れていました!
趣味の分野では芸術、建築、音楽。
好きこそものの上手なれ😊
職務経歴にても紹介しておりますが、過去2年間にて日本語・チェコ語の公認通訳士・翻訳家を務めておりました。
チェコ法務省が認定する国家資格となります。
個人的な理由から資格を返還することにしました。
もし再び資格を取得したい場合には、必要要件を満たしているため、再び試験に受かれば良いのです✨
現在のところ復帰する予定は全くありませんが、ビジネスにおける「オプション」は重要ですね!
されでは、特殊な職業の世界へようこそ!
1どんな仕事?普通の通訳者・翻訳家とどう違うの?
公認通訳士・翻訳家に認定されると、法務省のサイトに登録され、このような判子を持つことになります。(判子自身は自分で注文しなければなりません。)
裁判所や内務省移民局といったように、官公庁が「通訳者が必要」と指定した場合には、公認通訳士の資格を持った通訳者が必要です。チェコで結婚する際にも、チェコ語がある程度話せなければ公認通訳士の立ち会いが必要となります。
書類においては、ビザ取得や大学入学時に求められる書類の翻訳を行います。戸籍謄本、無犯罪証明書、学歴証明書、商業登記簿謄本(全部事項証明)といった書類が多いですが、時には売買契約書やメールの内容を「法定翻訳」として作成して欲しいとの依頼を受けたこともあります。
2資格要件
法務大臣の机の上にながーーーいこと眠っていた法案がようやく昨年度に可決され、公認通訳士・翻訳家(および鑑定士)に関する法律が2021年1月に改正されました!
1967年に法律が施工されて以来の革命的な改正です!しかし、法務省といえどもここはチェコらしいかもしれませんが・・・年明けから業務に大きな支障を来しました。
判子も新しくなる、証明欄の文言が変わる、業務登録台帳の電子化・・・どれも環境が整わないままで年が明けました。
私は当時、チェコの公認通訳士・翻訳家協会の会員でしたので、それなりに必要な情報は収集できていましたが、それでも大混乱には巻き込まれました。
さて、資格要件も新しくなりましたが、過去と比べて特に変化はありません。試験がもう一つ増えただけです。日本人の私の場合は、チェコ語の修士課程習得、履歴書、必要なセミナーの試験、カレル大学法学部などの公認通訳士・翻訳家用の試験、実績、推薦書でした。
革命的な変化をもたらした点は、「通訳」と「翻訳」のどちらかを選択できるようになったことです。
私はどちらの業務も可能ですが、人によっては、通訳は苦手、いや逆に翻訳が苦手・・・といった方も多いものです。話す業務と文書を認めるという業務とでは、業務内容が大きく異なることはご理解いただけるかと思います。
3料金
公認通訳士・翻訳家として業務を請け負う場合、二つの料金体系を持ちます。
・官公庁から業務を請け負う場合:法律の規定に基づく料金算定
この場合、英語といったメジャー言語においては料金がとても低い設定になっています。日本語においては、法律の規定に基づき、特殊な言語、また特殊な内容といった形で付加価値をつけることができるため、安いと感じたことはありませんでしたが、こういった料金についても裁判所/公証役場などに事前に了承いただく必要があります。事前合意がなければ、先方も「最低料金を支払う」といったスタンスのようです。
・その他の私企業・個人から業務を請け負う場合:自由な料金設定
自由に料金が設定できますが、ベンチマークよりかけ離れて高いといった方には業務依頼があまり来ない可能性もあるかと思います。
私は法人用の料金と個人用の料金の二本立てでサービスを提供していました。
法人においては市場価格、しかし個人においては・・・できるだけ安く。
特に学生においてはとことん安く!
というおかしな仕組みを用いていましたが、これには理由があります。
私がチェコのカレル大学に入学した時に、卒業証明書の法定翻訳は提出したものの、学歴証明書の法定翻訳提出を拒み・・・(当然ながら)ものすごく揉めたことがあります。
学歴証明書は英語で発行され、教科なども簡単に理解できるものばかり。評価は数字。「なぜ、わざわざチェコ語に???」
「提出しなけれな入学を認めない!」とかなり上の方から通告を受けたので、最終的には提出しました。「納得しない生意気な日本人を説得するために(?)」日本学科の教授が面談に召喚されていたので、「あ、これ以上は迷惑はかけられない。」と感じました。
そういった経験もあり、学生の方にはできるだけ負担が軽減されればと思いました。
日本人の方と結婚され、現在日本にお住まいのチェコ人の女性からは、「本当安かった!」と今でも何かと連絡をいただけます。翻訳会社からも見積もりを取ったそうですが、ゼロが一桁違ったそうです。
同じ書類を数枚発行しなければならない時、正規料金x5といった計算では、ひどい金額になってしまいます。そのような場合は、正規料金x120%などで済ませることもできますよね。
お金を取るも取らないも「工夫、良心」次第です。
4所見
私は元々通訳者・翻訳者になりたかったわけではありません。
通訳・翻訳ができたので、「能力があるなら伸ばそう!」と思い、当該業務も続けていました。
公認通訳士・翻訳家の資格を取ったのは、「資格を取ってみたかった」というシンプルな理由です。
10年ほど前に、管轄のプラハ市裁判所に申請を行った時には、「定員オーバー」で断られました。「定員オーバーって何ですか?」とキョトンとして話を伺いに行ったところ、担当の方から、「日本の公認通訳者なんてあんまりいらないの。プラハはもう十分。登録住所を隣の州(中央ボヘミア)に移せば申請通るよ。」とアドバイスを受けました。
なんだ、住所の問題か・・・と呆然とし馬鹿らしくなって資格のことは忘れていましたが、数年前にふと担当の方に電話をかけたところ・・・「定員制限なくなったよ」との回答を得たので申請(試験)してみました。
判子を持たない身であっても、自分の通訳・翻訳能力が高いことは自分でよくわかっていました。職務経歴でもご紹介しましたが、今振り返っても信じられない程の機会を与えていただけていました。
判子を持つことによって何か変わったか、より複雑で困難な仕事ができたか?というとそういったことはありません。裁判での通訳も経験しましたが、元々通訳ができるからお引き受けした業務ばかりです。
個人的には、昔から感じていたように、ビザ申請などにおいて英語の書類が認められる環境(国)が増えれば良いなと思います。
公認通訳・翻訳業務においても多くの皆様に御用命いただきまして、誠にありがとうございました。
一般の通訳・翻訳業務のお問い合わせもいただいておりますが、「私でなければ難しい」と判断する案件以外においては、他の通訳者・翻訳者さんをご紹介させていただいております。
特に、まだ経験は浅くても、若い方々にチャンスを与えていただけましたら幸甚です!
価格も当然リーズナブルですので、ケースバイケースでしょうがご検討ください!
阪本なみ子
WebWavelife with Namiko Sakamoto
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